道路施設を活用したビオトープを通じて、自然環境を守りながら子どもたちの心を育くむ

東京都あきる野市

周辺環境と調和した動植物が生息する「あきる野ICビオトープ」

東京都あきる野市立屋城小学校教員 飛澤翔太様の写真
東京都あきる野市立屋城小学校 教員
飛澤 翔太 様

 東京都多摩地域西部に位置するあきる野市は、多摩川の支流の中で最大といわれる秋川が流れ、緑あふれる自然豊かな場所です。この地域にある首都圏中央連絡自動車道(圏央道)のあきる野ICには、そうした自然環境を守るため、NEXCO東日本により野生動植物が安定して生息できるビオトープが整備されています。そこに、私たち屋城小学校は着目しました。
 以前から理科の授業の一環で野鳥観察を行っていた当校では、さらに範囲を広げて様々な生物を観察することで学習につなげたいという思いがありました。その過程でNEXCO東日本の取組みを知り、「ビオトープを使って何かできないだろうか」と相談したところから、このビオトープ自然観察会がスタートしました。

生き物と触れ合うことで学ぶ自然観察会を実施

 自然観察会では、主に観察学習の授業がある1年生と4年生が参加し、1年を通して変化する動植物を観察し、観察用紙や写真に記録しています。また、ビオトープで見つけた植物を使って、そこに生息している生き物をかたどった製作物をつくるなど、充実感や達成感を味わえる体験活動を実施しています。それに加え、NEXCO東日本のグループ社員が子どもたちと一緒にビオトープ内を巡り、動植物について説明してくれるなど学習につながる機会を提供していただいています。
 このビオトープは樹林ゾーン/草地ゾーン/水辺・湿地ゾーンとエリアが分かれており、エリアごとに実物を見ながらわかりやすく説明してくれるので、子どもたちの理解が深まっているようです。
 やはり、教室の中で座って授業を受けるのと、実際に体験して学ぶのとでは子どもたちの興味の向き方が全く違います。例えば、昆虫が苦手な子どもが実物を見ながら話を聞くことで興味を持つようになったり、学校外での遊び方も、屋内よりも屋外での遊びが増えたり、変化が見られます。また、自然観察会に参加するようになってから、私のクラスでは生き物係をつくり、子どもたちが自発的に生き物の世話に興味を持って取り組んでいます。生き物と向き合っているときの表情はとても穏やかで、様々な動植物との触れ合いは、学習の観点だけではなく、子どもの豊かな心を育むことにもつながると実感しています。そうした意味でも、このビオトープは素晴らしい場所だと思っています。

ビオトープの素晴らしさをたくさんの人に伝えたい

 私も最初はそうだったのですが、NEXCO東日本に対しては、高速道路のイメージが強く、ビオトープの存在や自然環境保護の取組みをよく知らない人も多いのではないでしょうか。
 ビオトープがどのような場所か、またどのような取組みを行っているかを知ってもらえれば、たくさんの方が興味をもつと思います。ぜひ、この観察会による学習効果を他の学校にも広めたいなと思います。
 今後も、NEXCO東日本と連携しながら、あきる野ICのビオトープに生息するたくさんの動植物を通じて、子どもたちの優しい心が育まれ、自然環境を守りながら心身ともに健やかに成長していくことを期待しています。

自然観察会の様子の写真
自然観察会の様子
製作物の作成の写真
製作物の作成
昆虫の説明の写真
昆虫の説明