トップメッセージ

企業活動を通じたSDGsへの貢献を目指して

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代表取締役社長 小畠 徹

新型コロナウイルス対策とNEXCO東日本グループの取組み

 新型コロナウイルスの感染拡大により、わが国のみならず全世界の人々の暮らしと経済活動が大きな影響を受けています。この事態に際し、NEXCO東日本グループでは本年1月30日にいち早く新型コロナウイルス対策本部を設置し、情報の一元化と、それに基づく対策の策定・実行に努めてきました。
 高速道路はさまざまな社会活動を支える重要な交通インフラであり、24時間・365日を通して安全かつ安定的にサービスを提供する社会的使命があります。その遂行に向け、まずはグループの全社員を対象に感染予防対策を徹底すると同時に、テレワークや時差出勤を行いながら、高速道路ネットワークの安定的・持続的な機能を確保してきました。その結果、食料品や医療品など生活に不可欠な物資の流通を支え、社会の安定と人々の安心に貢献することができたと自負しております。この間、利用者の皆さまには、不要不急の利用を控えていただくなど、新型コロナウイルス対策にご協力いただき、改めてお礼を申し上げます。
 また、当社グループの経営理念の一つである「地域社会の発展」に資するため、新型コロナウイルスへの対応においても、例えばSAでの店舗営業の制限などについて、地域の状況を踏まえ、地元の行政からの要請に最大限お応えするとともに、SAなどのテナント各社との間でも、事業継続に向けた意見交換を行ってきました。
 今年は中期経営計画の最終年度にあたりますが、新型コロナウイルスの影響により業績は極めて大きなダメージを受けています。その影響は今後も続くことが見込まれ、現時点では最終的な業績が見通せない状況です。このため、新中期経営計画の策定においては、新型コロナウイルスの影響も含めた事業環境の変化に対応し、日本経済の回復に貢献できるよう検討を行っています。
 また、当社には雇用の確保という責務もあります。特に、道路の維持管理、建設事業については、公共性および地域振興の観点からも持続可能なものとなるように関係するステークホルダーの皆さまとともに注力していく考えです。

時代の変化に対応するための重要課題

 NEXCO東日本グループは、高速道路のプロ集団として、「安全・安心・快適・便利な高速道路サービスをお届けすること」を社会的使命としています。今回のコロナ禍を契機に、人々の価値観や社会の仕組みが大きく変化することが予想され、当社としても、そうした変化を的確に捉えながら、社会から求められる役割・使命を果たしていくことが極めて重要と認識しています。その中でも、とりわけ重要課題と位置づけているのは次の3点です。
 第1は、インフラ老朽化への対応です。わが国の高速道路の多くは運用を開始してから40〜50年たっており、老朽化が進んでいます。この間、トラック輸送は国内物流の大半を占め、それを支えるためには、老朽化した道路の保守点検とリニューアルが待ったなしとなっています。当社では、2030年までの計画で高速道路の安全・安心を次の世代につなげていくために欠かせない取組みとなる「高速道路リニューアルプロジェクト」を実施中です。
 あわせて、効率的に保全していくために重要となるのがSMH(スマート・メンテナンス・ハイウェイ)計画です。これは、高速道路の長期的な安全・安心のために、ICTやAIなどを活用し、高速道路の資産運用の効率を飛躍的に向上させるプロジェクトです。それに向け、交通先進国である欧米から最新技術を取り入れるとともに、当社の保有する技術を新興国に提供することにより、国際的なメンテナンス技術の共有を推進していきたいと考えています。
 第2は、高速道路の機能強化です。これまで暫定2車線で運用していた区間を4車線に拡充したり、スマートICの増設を通して、利便性の向上と地域振興につなげていきます。また、5Gの本格的な普及をにらみ、自動運転をサポートするためにインフラとして何ができるのかを追求していくことにしています。
 第3は、自然災害への対応です。大地震をはじめ、地球温暖化の影響による大型台風の発生など、自然災害は今後増えこそすれ減ることはないと予想されています。事実、昨年は度重なる台風が東日本地域を中心に大きな被害をもたらし、当社の高速道路も甚大な被害を被りました。これに対し当社は全社を挙げて迅速な復旧に努め、台風15号では、成田空港と都心を結ぶルートの通行止めを当日中に解除、19号でも約2,200kmに及ぶ通行止めを一部を除いて翌日までに解除しました。復旧への取組みの過程で、自家発電装置やガソリンスタンドの機能を持つSAやPAの重要性が改めてクローズアップされています。当社としても、被災が発生した場合に消防や医療機関などの活動を支援する機能を備えるよう、SAなどの防災拠点化をこれまで以上に推進していく方針です。
 また、東日本地域を事業エリアに持つ企業として、東日本大震災の更なる復興への貢献も欠かせません。本年3月7日には常磐道 双葉ICを開通させるとともに、常磐道の4車線化も進めており、被災地の復興と観光振興に貢献していきたいと考えています。

NEXCO東日本グループにおけるCSR

 以上のように、当社にとって、社会に直接貢献する企業活動そのものがCSRの実践にほかならず、事業の多くがSDGsに掲げる各目標につながっています。当社は昨年春にSDGsという視点を経営計画に取り込みました。NEXCO東日本グループの全社員には、事業を通じたSDGsへの貢献を日々深化させ、誇りと高い倫理観、緊張感を持って業務にあたってほしいと思っています。同時に、情報を積極的に開示し、透明性を高めることによってコーポレートガバナンスにもつなげていきたいと思います。
 これからも、我々に課せられた使命を常に意識し、高速道路ネットワークの安定的・持続的な機能の確保に努め、お客さまの満足度向上と、地域社会の振興・発展に貢献していく所存です。

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