サグ部などでの交通集中による渋滞の緩和

平成18年5月25日
東日本高速道路株式会社

3) サグ部などでの交通集中による渋滞の緩和

  • 上り坂やサグ部での速度低下による渋滞を緩和するために、特に大きな渋滞が予測される東北道下り羽生PA付近や関越道上り花園IC付近などにおいて視認性に優れたLED※1標識車を利用した『速度回復情報提供による渋滞緩和対策』を実施しました。
  • 対策を行った日は、両箇所とも対策前と比べて日交通量はほぼ同じ、または増加しましたが、渋滞は東北道下り羽生PA付近では約6割、関越道上り花園IC付近では約4割減少しました。
    ※1 LED: 発光ダイオード(Light Emitting Diode)

1 『LED標識車を利用した速度回復情報提供』の概要

上り坂やサグ部での速度低下に伴う渋滞

 上り坂やサグ部おいては、無意識のうちに速度が低下する車がいることにより、後続車が車間距離が縮り、連鎖的にブレーキを踏むことにより、渋滞が発生する。
(最初に速度低下した車は、渋滞の原因となったことに気がつかない)

 渋滞の先頭付近で「速度低下の注意喚起」を行うことにより、渋滞が緩和される

渋滞発生前
この場所は無意識のうちに速度が低下し、渋滞を引き起こす可能性があることを認識してもらうための情報を提供
(情報提供内容: 「速度低下注意」「○○○m先上り坂」)
渋滞時
:まもなく渋滞が終了し、速度回復をお願いするための情報を提供
(情報提供内容: 「○○○m先渋滞終了」「速度回復願います」)

2 5月3日(水) 東北道下り羽生PA付近での渋滞緩和効果

  • 対策前のH16年度の同日と比べて日交通量は約3割増加しましたが、渋滞は約6割減少しました。
    渋滞の先頭) 羽生PA付近(下り線)
    最大渋滞長) H16: 42.9km ⇒ H18: 17.3km (▲60%)
    渋滞量) H16: 139.4km・hr ⇒ H18: 62.0km・hr (▲56%)
    日交通量) H16: 59.2千台 ⇒ H18: 76.1千台 (+29%)
    ※『渋滞量』は渋滞の大きさを表す指標(渋滞長×渋滞時間)
    ※前年度(H17年度)は対策を実施しているため、未対策のH16年度と比較した

3 5月4日(木) 関越道上り花園IC付近での渋滞緩和効果

  • 対策前のH17年度の同日と比べて日交通量はほぼ同じでしたが、渋滞は約4割減少しました。
    渋滞の先頭) 花園IC付近(上り線)
    最大渋滞長) H17: 28.6km ⇒ H18: 24.7km (▲14%)
    渋滞量) H17: 134.7km・hr ⇒ H18: 86.4km・hr (▲36%)
    日交通量) H17: 58.8千台 ⇒ H18: 60.3千台 (+ 3%)
    ※『渋滞量』は渋滞の大きさを表す指標(渋滞長×渋滞時間)

〔参考〕

 『LED標識車を利用した速度回復情報提供』は、これまでの対策結果より渋滞対策として効果があることが認められています。この対策は、他の渋滞対策に比べて安価に行うことができるため、NEXCO東日本では渋滞緩和対策として積極的に取り組んでいます。

 東北道矢板IC付近(上り線)では、常設の『LED標識板』により対策を行っています。

●東北道 宇都宮IC~矢板IC(上り線) 115.2kp付近
●東北道 宇都宮IC~矢板IC(上り線) 116.7kp付近