4車線化することで渋滞の減少、交通事故の減少、大規模災害時の交通の確保、大雪時の道路空間と交通の確保など様々な効果が見込まれています。

渋滞の減少

渋滞の減少

交通事故の減少

交通事故の減少

大規模災害時の交通の確保

大規模災害時の交通の確保

大雪時の道路空間と交通の確保

大雪時の道路空間と交通の確保

道東道が “命の道” に

2016年台風10号による甚大な被害と復旧への取り組み

記録的大雨により道東と道央を結ぶ主要道路が寸断

2016年8月30日、台風10号による記録的な大雨の影響で、国道274号(日勝峠)や国道38号(狩勝峠)、道道、JR路線が土砂流入や路面崩壊、橋の落橋などの被害を受け、長期間にわたり通行不能となりました。

また、道東自動車道(道東道)でも被害が発生し、占冠IC~芽室IC間が通行止めとなりました。

  • 2016年8月29日(月) 21:55 トマムIC〜十勝清水IC 通行止め(降雨予測による事前通行止め)
  • 2016年8月30日(火) 15:35 占冠IC〜十勝清水IC 通行止め区間延長
  • 2016年8月31日(水) 0:54 占冠IC〜芽室IC 通行止め区間延長
  • 2016年8月31日(水) 7:20 占冠IC〜芽室IC 通行止め事象変更(降雨・視界不良→災害による通行止め)
  • 2016年9月1日(木) 8:00 占冠IC〜芽室IC 通行止め解除

道東道の迅速な復旧、約1日で通行止め解除

道東道でも甚大な被害が発生し、中でも狩勝第二トンネルは大量の土砂と水が流れ込み、帯広側坑口が半分以上埋まるなど、深刻な影響を受けました。

狩勝第二トンネル 狩勝第二トンネル

2016年8月31日|7:20| 狩勝第二トンネル帯広側坑口付近およびトンネル内の被災状況

並走する国道や道道においても橋の落橋や覆道の損傷、盛土崩壊等が発生し復旧作業が長期化する中、道東道の通行止めをいち早く解除するため、大型土のうを設置し本線への土砂流入を防止。本線の土砂除去を最優先で進め、車両通行スペースを確保しました。

狩勝第二トンネル

2016年8月31日|8:30| 狩勝第二トンネル帯広側坑口付近の復旧作業

関係各所や協力会社と連携し、昼夜を問わず応急復旧を進めた結果、9月1日8時には通行止めを解除し、約1日で復旧を実現しました。

狩勝第二トンネル 狩勝第二トンネル

2016年9月1日|8:00| 狩勝第二トンネル帯広側坑口付近の通行止め解除

命の道としての砂防堰堤(さぼうえんてい)の整備

2016年の台風10号による連続雨量は、3日間で380mmにも及び、これは年間降水量の4割に相当するものでした。
この大雨により、狩勝第二トンネルの帯広側坑口付近では、近接する急峻な山間部を伝う沢から、大量の土石流が高速道路上に流入しました。
応急対策を行い災害発生から約1日での迅速な通行止め解除に至りましたが、恒久的な対策を講じることも急務であったため、近隣の山間地域でもみられる透過型砂防堰堤(さぼうえんてい)を構築することとしました。
堰堤とは貯水機能を持たないダムのような構造物であり、透過型の砂防堰堤(さぼうえんてい)は沢の通常時の流れは妨げず流下させ、災害時の大きな土石流は堰き止める特徴を有します。 また、土石流を引き起こした沢は新得町の上水源でもあり、地域の生活にも欠かせない水源であることから、濁水対策も行われました。
台風による災害から5年を経た2021年に、長さ130mにも及ぶ砂防堰堤(さぼうえんてい)が完成し、命の道はより強固なインフラとして整備されています。

狩勝第二トンネル帯広側坑口付近

2021年9月現在の狩勝第二トンネル帯広側坑口付近

通行無料化措置、道東道が “命の道” としての役割を果たす

台風10号の影響により、国道274号(日勝峠)では橋の落橋や覆道の損傷、盛土崩壊などが発生し、復旧まで長期間を要しました。
その間、道東道では国道等の代替路として、2016年(平成28年)9月1日から占冠IC~音更帯広IC間、同年10月14日からは、占冠IC~十勝清水IC間で通行無料措置を実施。2017年(平成29年)10月28日までの約1年2か月間、道東道は道央と道東を結ぶ唯一の輸送路となりました。
これにより、北海道東西の物流支援や地域医療・観光振興においても、道東道が“命の道”として重要な役割を果たしました。

2016年8月の台風災害状況と道央圏と道東圏を結ぶ基幹ルートの確保状況

台風災害状況と道央圏と道央圏を結ぶ基幹ルート

台風被害を契機に進む道東道の4車線化

2016年の台風10号による被害を受け、道央と道東を結ぶ道東道の4車線化の必要性が改めて認識されました。
国道の代替路として機能したことからも、道央と道東の交通ネットワークが機能不全に陥らないよう、多重性や予備機能としての高速道路が重要視されました。こうした代替性や予備機能をリダンダンシーと呼び、道東道の4車線化はリダンダンシー向上につながると期待されています。
また、国は令和元年に「高速道路における安全、安心基本計画」を公表し、北海道内では道東道千歳恵庭JCT~十勝清水IC間、道央道八雲IC〜国縫IC間、伊達IC~登別室蘭IC間、和寒IC~士別剣淵IC間が4車線化を優先的に進める区間に選定されました。

以降、以下の区間で4車線化事業が開始されています。

  • 2019年3月 トマムIC~十勝清水IC間の一部区間(約9.5㎞)
  • 2020年3月 占冠IC~トマムIC間(約19.9㎞)
  • 2021年3月 狩勝第2トンネル(2,576m)を含むトマムIC~十勝清水IC間の一部区間(約3.2㎞)
  • 2022年3月 トマムIC~十勝清水IC間の一部区間(約5.9㎞)
  • 2024年3月 追分町IC~夕張IC間の一部区間(約4.1㎞)

この4車線化事業により、道央と道東をつなぐ「命の道」道東道の安全性・輸送力が大幅に向上し、将来的な災害対策の強化にもつながっています。

今後も安全で安心な道路環境の整備を通じて、北海道の交通・物流インフラを支えてまいります。